1. ●トップページ
  2.  > 
  3. 【コラム】梅田陽子のマインドボディ便り

梅田陽子のマインドボディ便り

更新日:2011.03.01(火)

【第16話】
交流の輪

東北のある市でスモールタウン計画が進んでいるそうです。

行政が、町の規模を小さくしようとするのではなく、街の中心部に近いところにインフラを整備したスモールタウンを作り、市内の広域に点在する高齢者を、医療や役所が整ったスモールタウンに集めて生活させようとしているのです。

市側は色々なところに、たくさんの役所の分所を作らなくてもよくなり、タウンの中にいる人は、近くに商業施設や病院が整備され、便利で住みよい生活を獲得できるわけです。

住民と行政とがどちらも功を得る、注目されている取り組みだそうです。その住居ですが、井戸端会議や挨拶などの交流をし易くした建築様式がとられており、住んでいるお年寄りは「見守られている安心感」があると応えられています。      

ある休職中の方が、家にビデオカメラを取り付け、自分の行動をLive配信している。見ている人は文章で「それ何食べているの?」と文章を送ると、パソコンが電子音に置き換え、住人に話しかけるのです。

「ああこれ?**さんから送ってもらった**を食べてるよ」と、カメラに向かって答え「一人ではない、見守られている」と感じるそうです。

その姿を見て、この人には今これがいいのかなあ。と何とも言いようのない気持ちになりました。孤独を感じるようになったある女性は、同じ形式でこの機材一式を前に置いて、「今日さあ、**があったんだあ~」と居酒屋の4人席に一人座る姿は、今まで見たことがない光景でした。

スマートフォンが流行していますが、KDDIはauのスマートフォンにSkypeを投入しました。無料テレビ電話機能です。登録すると通話料無料の電話が完成です。

私は2年前からアメリカの友人とパソコン通信でSkypeを活用しており、週末には先方は夕食、こちらはブランチとテレビ電話で夫婦4人、まるで食卓を共有しているように団らんのひと時を楽しんでいます。

エジプトや今リビアに転じている市民や学生の主張行動では、ツイッターやfacebook等のSNS(ソーシャルネットワークサービス)が情報交換ツールとされ、日本では急に有名になりましたが、世界的には一般化しています。

facebookは匿名性ではなく、また自分が承諾しないと繋がれないため、「誰」とつながっているのか明確ですので透明性が高く、リアルな人間交流と近いと感じています。そういった点でも今後は上手に活用していくことで、つながりたかった人と色々なコミュニティを作っていくことができると思います。

私は、フィットネスがブームになり始めた1980年代の前半に、中学校の教員からフィットネ業界に転職しました。

その頃は施設数やインストラクターの数が少なかったこともあり、「うちのクラブ」に行けば仲間がいました。仕事がなくても一日中「我が家」で過ごしていたのは、居心地がよかった証拠だと思います。

高給であったり、社会保障が整うなど厚遇であったわけではないのですが、それに勝るスタッフ・会員・業者・管理者など関わる人の交流の場がそこにあったのです。その時の仲間たちが、facebookで仲間探しを始めました。外国に在住の仲間も加わり拡大してきています。

2005年にトータルフィット(株)の事務所を探していた時、その立地のとして「人が集まりやすい場所」が条件でした。そして幸運にも大阪市内の中心に良い物件を見つけました。

しかし、今では人の輪は、近畿だけではなく全国に広がっています。どこに居ても交流の輪に入れるような、そんな環境を整えて行きたいと思っています。


梅田 陽子



【コラム更新一覧】