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梅田陽子のマインドボディ便り

更新日:2012.07.02(日)

【第25話】
「個の力」を「会の力」に

心身健康づくり研究会は、マインドボディフィットネス研究会という当時の名称で1993年に発足し今年で19年目を迎えています。その目的は、心と身体の健康づくりに関する知識と技術の向上や、会員相互の情報交換や親睦としてきました。

そのころから勉強会は、ヨガ、呼吸法、香りやカラーなどのセラピー、身体調整法や高齢者の運動指導法など、今とほとんど変わらない内容で行われていました。また、脳科学の講座は梅田の恩師であり昨年マインドボディシンポジウムの講師をしていただいた脳科学者の志賀一雅先生でした。

今では高齢者運動指導法などの関係から、脳に関連するプログラムが盛んですが、そのころすでに開発されていたマインドボディフィットネスは、α脳波を活性し、セルフケアやセルフコントロール力を身につけ、ホメオスタシス(自己恒常性)の維持増進を目的とした画期的なプログラムでした。

このように、現在の心身健康づくり研究会はこのマインドボディフィットネスを習得された方や、心身の健康に取り組んでいる方、興味のある方が集まっておられます。

意を共にする仲間と構成された会は社会には数多くあります。
例をあげますと、研究や社会的価値の発展を目的とした「学術集会=学会」は、各専門家によって構成されています。ほとんどが研究者で構成されているように感じられますが、運動指導や栄養、福祉医療保健等の健康増進に関わる私たちが多く関わる学会といえる体育学会や体力医学会では、多くの運動指導者が参加し研究を発表しています。

公衆衛生学会には「健康運動指導者」の分野が2年前にできましたので、運動指導現場で活躍中の方がたくさん出席しています。また、この8月31日に開催されるスポーツ精神医学会では、「健康運動指導士とメンタルヘルス運動指導士の連携」と題したディスカッションが、また翌日には「うつと運動療法」のレクチャーが予定されており、心身の健康に興味をお持ちの運動指導者にとっては見逃せない内容です。

このようなたくさんの「会」は会員によって構成されており、会の目的に沿って運営されており、会員の志が運営の基本です。

「NPO法人」と言う組織がありボランティア団体と勘違いされることもありますが、経費として労働に値する人件費を計上できる「収入を得てよい」団体です。会費や勉強会で得た収入は、会で活動した人の報酬や交通費とできるのです。

このNPOと同じように心身健康づくり研究会も会費で運営され、その収入を会報や勉強会など、知識と技術の向上や、会員相互の情報交換や親睦に使われています。また、会は理事によって運営され、NPO法人と同等の活動を行っています。

このように運営は、株の保有率で権利が保持される株式会社のような営利目的の法人とは異なりますので、今後の会の発展のためには構成する多くの会員の「個の力」を「会の力」として結集して、自分たちの会として自立し独立することが発展につながると期待しています。

心と身体の健康づくりに関わるプロフェッショナル集団、それが心身健康づくり研究会です。自分たちの力を結集し自分たちの道を開拓し発展させ社会に還元していく、手をつないで自分たちで歩いてゆくのが心身健康づくり研究会です。

志を共にされる方、どうぞ共に輪になりましょう!


梅田 陽子





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