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トータルフィットのHOTホッとレポート

更新日:2011.12.01(木)

【vol.28】
集団でこその良さ

晩秋らしく冷え込みだした11月、大阪市にある東淀川区民会館にてココから体操講習会が開催されました。

今回の参加者は、全員が介護職についておられる方でした。しかも、運動のことはよく勉強されていて、実際にリハビリや嚥下体操など指導されている方たちでした。

人前に出て指導することに抵抗や不安はお持ちではなく、むしろ積極的にかかわる姿勢をお持ちでした。

まずは、講習会では、参加者の方々がどのような現場におられるのか等伺いながら、講師も含め情報交換していきます。その中で、共通の問題点や悩みが出てきます。

共通の悩みを話し合うだけで解決の糸口が見えてきて、具体的な改善策はまだわからなくても現場に戻ったら前向きに取り組もうという意識が芽生えてきます。

集団で何かを学ぶということは、その目的としたスキルや技術を一方的に学ぶだけではなく、講師と参加者・参加者同士・講師と複数の参加者との相互の関係により生まれる“何か”が得られることに大きな意味があります。

特に、同じような現場に所属しながら、その所属先が違うという、理解しやすく、且つ他言されたり自分の価値を低く評価されたりする心配のない守られた環境にあることが役立ちます。

参加した方のほとんど全員が、「来てよかった」「また来たい」と言ってくださる理由は、もちろんスキルや技術の習得もありますが、このあたりが大きいと感じています。

さて、今回ポイントとして練習したことは、指導スキルの習得の積み重ねでした。

最初は、体操を覚えてCDの声をリピートして動ける練習から始めます。次に、見本動作らしくなる動作の練習と安全配慮のための言葉での指示(口頭キューイング)の質を高めること。

そして、動作でのキューイングも使いながら、全体や個別の安全配慮を徹底すること。最後に、モチベーションを上げより効果を得るためのポジティブな表情や言葉の練習を積み重ねていきます。

階段を登るようにスモールステップで、ひとつずつ練習していきますが、今取り組んでいるスキルには集中できても、ひとつ前のスキルへの意識がつい外れてしまいます。

繰り返すうち、階段の段数は増えるばかり。そうなるとアウトプットに必死、目線は落ち相手を見ていません。伝えようという意識より、やらなくてはいけないことをやることに精一杯なので、笑顔もなくなってしまいます。

ほんの数時間で次々と課題があるため、なかなか難しいです。

ただし、自分がリードを取る順番のときはそれどころではないのですが、そうではない他の方の順番のときはそれがよくわかります。

そういう気づきを繰り返し、自分の順番でのチャレンジを重ね、少しずつ習得できてくる・・・。やはりこのようなスキルや技術の習得に対しても、集団でこその良さがあります。

最近、運動や介護予防の場でも、パーソナルなどの個別指導が流行し、リハビリとしては集団ではなく個別のほうがもしかすると効果は上がりやすいのかもしれませんが、みんなで一緒にやる楽しさや相互の交流があってこその心や身体への変化、これは集団指導の見逃せない効果です。

個別の指導で結果を出している現場でも、ぜひココから体操のようなみんなで楽しくできる体操を取り入れていただき、さらなる活性化につながれば幸いです。

とにかく楽しいココから体操講習会、ぜひいらしてくださいね♪

内容:ココから体操講習会
実施日:2011年11月20日(日)
会場:大阪


講師:園田幸子



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